プライバシーマーク Pマークコンサル会社の選び方-比較・ランキング情報

Pマーク取得と更新につまずかないテクニック

Pマーク取得って簡単でしょうか?今まで私はこの質問を何度も受けました。答えは一言では言えません。二つの重要なポイントがあるからです。ひとつはこのサイトの趣旨でもある「業者選び」。そしてもうひとつは「取得する会社の姿勢」があるからです。ここでは、これからPマークを取得する会社が、スムーズに取得を目指せるテクニックを紹介します。これは私が1000社という多くのお客様との取引の中で、培ってきたノウハウです。

取得と更新をスムーズにするテクニック

担当者は2名以上が望ましい

Pマーク取得は、終了までに数か月を要する大きなプロジェクトです。しかし大抵の会社は人員を割けないという理由から担当を1名とします。しかし、多くの会社はそこでつまずいています。理由は二つあります。まず1名の担当者で必ず起こる問題が、「作業が止まってしまう」という事。当然担当者に選ばれた方は他の仕事も抱えています。最初は集中しますが段々集中力が切れて止まってしまうのです。もう一つは、「独断になってしまう」という事。一人で担当すると、どうしても意見が偏ります。進み始めると共有が難しくなりますから、最初から2名以上でスタートする事をお勧めします。

全てを2週間で区切る

Pマーク取得には数多くの作業があります。コンサルタントはその作業を説明し、担当者は次回コンサルタントが来る時までにその作業をクリアします。そして答え合わせをして次の作業を出される。この繰り返しです。この時のテクニックは「期限を決める」ことです。私の経験上、その期限は2週間がちょうどいい。1週間目で作業をこなし、残り1週間でチェック、修正を行います。それ以上になると、まだ時間がある、となってうまくいきません。この「2週間テクニック」が最良の時間配分です。

100点満点を目指さない

Pマーク取得までには多くの資料作成が待っています。中にはとても細かいもの、そして理論を要求されるものなど様々です。大抵の担当者は「これで大丈夫だろうか」となります。そして作っては直し作っては直し、となって中々前に進めなくなるのです。特に完璧主義の人は要注意です。なので、最初から80点を目指しましょう。一番重要な事は「終わらせる」という事です。審査員も完璧でない事は承知です。逆に完璧に近づけると、現実離れしたものになるので指摘を受けることもあるのです。常に「80点」を頭において作業を進めてください。

規格を理解する

Pマークの認定は、「JISQ15001の規格に適合しているかどうか」です。意外に多くの担当者が、この意味を忘れ審査に臨んでしまします。審査員もちゃんと理解しているかを見ますので、理解できていないと突っ込まれます。必要なのは、「JISQ15001規格」「JISQ15001付属の解説」「ガイドライン」の三つです。特に「JISQ15001規格」はしっかり読み込んでください。

審査員とコミュニケーションを取る

Pマーク取得最大の難関は、「現地調査」です。これは、2名の審査員が会社に来て担当者に質問を投げます。ここで重要なのは、緊張せず、ちゃんと説明する事です。たとえば、審査員が「入退出記録を見せてください」と言われたら、「はい」と言って渡すだけではダメ。審査員は当然管理できているかアラ探しの様に質問し始めます。そしてみんな緊張し始めるのです。最初から、渡す際に、「これを通用口におき朝一番の社員が時間を記入しています。最後の社員が…」というように説明しながら渡せば、審査員も「大丈夫そうだ」と思うのです。審査員もアラ探しをしたいわけではありません。

書類代行作成は利用しない

Pマークコンサルティング会社は、お客様の代わりに規程を作成する「書類代行作成」というサービスを行っている場合があります。いわゆる「丸投げ」で済みます!ということです。
たしかにPマーク取得企業は規程を作成しなければいけないので、丸投げしたくなるのも理解ができます。ただし、このサービスを使うと、出来上がった規程をコンサルティング会社からポンと渡されるだけなので、担当者としては理解ができるわけがありません。
また、担当者は全くPマークを理解していないままですから、日々の運用は当然行われません。運よく取得できたとしても、2年後の更新準備が自社でできるはずもなく、高額な費用を払ってコンサルティング会社に依頼することになります。Pマーク取得企業と言いながら、実は見せかけだけのPマークになってしまうのです。
手間を省きたいのであれば、規程でなく、個人情報の洗い出しやリスク分析といった台帳系に留めることが得策です。
まともなコンサルティング会社は、「丸投げ」によりお客様側にリスクが発生することが分かっていますので、「丸投げ」は推奨しておらず、台帳系の作成代行だけを行うようにしているようです。
逆に言うと、「丸投げ」を売りにしているコンサルティング会社は、非常に危険な会社と言えます。

まとめ

Pマーク取得は、コンサルティング会社選びだけでも出来るかもしれませんが、その後の運用、更新までを考えると、会社としての姿勢が問われてきます。Pマークという「ブランド」欲しさだけが前に出ると、大変危険です。会社が成長するイメージを持ってPマーク取得のコンサルティング会社を選んでください。それがPマーク取得と更新でつまづかない為の唯一の方法なのです。